アルバイト経験から強みを整理する自己分析のやり方とは?ジョブ・カードと job tag の使い方も解説

フリーター・既卒がアルバイト経験から強みを整理する自己分析の手順と、厚生労働省が提供する無料のツール(ジョブ・カード、job tag)の使い方をまとめました。

この記事のポイント

  • 自己分析はアルバイトで「何を任され、どう工夫し、どうなったか」を書き出すことから始められます
  • ジョブ・カードは厚生労働省が定めた様式で、無料で作れ、書いた内容を履歴書や職務経歴書に転記できます
  • job tag は厚生労働省が運営する職業情報のサイトで、500を超える職業の情報と自己診断ツールがあります
目次
  1. 自己分析で決めること
  2. 手順1:アルバイトの経験を書き出す
  3. 手順2:共通点から強みを言葉にする
  4. 手順3:働くうえで大事にすることを決める
  5. ジョブ・カードを使う
  6. job tag で職業を調べる
  7. 次の段階へ
  8. よくある質問
  9. 参考にした情報

「自己分析をしましょう」と言われても正社員の経験がないと何を分析すればよいのか分かりにくいものです。この記事ではアルバイトの経験から強みを整理する手順と、厚生労働省が提供している無料のツールの使い方を説明します。

自己分析で決めること

就活での自己分析は次の3つを自分の言葉で言えるようにする作業です。

  1. 何ができるか: これまでの経験で身についたこと
  2. 何を大事にするか: 働くうえで譲れないこと、続けられる条件
  3. どんな仕事を目指すか: 1と2から考えた、応募する職種の方向

この3つが決まると、履歴書のアピールポイント、面接での志望動機、応募先の選び方が、すべて同じ根拠から説明できるようになります。

手順1:アルバイトの経験を書き出す

最初に、これまでのアルバイトを1つずつ、次の4項目で書き出します。

項目 書く内容 例
任された仕事 担当した業務。時期によって増えたものも含める レジ、品出し、発注、新人への説明
工夫したこと 自分で考えて変えたこと、続けたこと 品切れを減らすために発注のメモを作った
結果 工夫の前後で変わったこと。数字がなくてもよい 店長から発注を任されるようになった
続けられた理由 なぜその職場を続けられたか 決まった手順を正確にこなすのが苦にならなかった

ここでの要点は「大きな成果」を探さないことです。任された仕事が増えたこと、同じ職場を続けられたこと、頼まれごとを断らなかったことは、いずれも応募先が知りたい情報になります。

手順2:共通点から強みを言葉にする

書き出した内容を並べて、複数のアルバイトに共通して出てくることを探します。たとえば次のような共通点が見つかります。

  • 職場ごとに、新人への説明を任されている → 人に教えることが苦にならない
  • 発注や在庫の管理を任されている → 数字や物の管理を正確にこなせる
  • 忙しい時間帯のシフトを続けている → 状況に応じて優先順位をつけられる

強みは「〜が得意です」で終わらせず、「〜を任されていた」「〜を続けた」という事実とセットにしておくと、面接で根拠を聞かれたときに答えられます。

手順3:働くうえで大事にすることを決める

強みとは別に、続けられる条件も整理します。勤務時間、休日、人との関わり方、仕事の変化の大きさなど、アルバイトで「合っていた」「合わなかった」と感じたことを書き出します。ここで出てきた条件は応募先を選ぶときの基準になります。

ジョブ・カードを使う

手順1〜3を決まった様式で進められるのが「ジョブ・カード」です。ジョブ・カードは厚生労働省が定めた様式で、生涯を通じたキャリア・プランニングと職業能力の証明の2つの機能を持ちます。学生、在職者、求職者など誰でも使え、無料です。

様式は3つあります。

様式 名前 書く内容
様式1 キャリア・プランシート 今後のキャリアの展望。作成を助ける補助シートがある
様式2 職務経歴シート 過去の職歴を時系列で書く
様式3 職業能力証明シート 免許・資格、学習歴など

求職者向けの案内では、職務経歴シート、職業能力証明シート、キャリア・プラン作成補助シート(省略可)、キャリア・プランシートの順に、4つのステップで作ります。書いた内容のうち、応募先で活かせる能力や強みは履歴書や職務経歴書に転記できます。

作り方は3通りあります。

  • マイジョブ・カード(オンライン): アカウントを登録すると、サイト上のナビゲーションに沿って作成と保存ができ、いつでも編集できます
  • ダウンロード版: 様式と記入例をダウンロードして作ります
  • 紙版: 印刷して手で書きます

ハローワークではジョブ・カードを使った就職支援を受けられます。マイジョブ・カードに登録した情報を使って、ハローワークの求職登録もできます。

job tag で職業を調べる

強みと条件が整理できたらそれに合う職業を調べます。厚生労働省が運営する「job tag(職業情報提供サイト)」は500を超える職業について、仕事の内容、就く方法、求められる知識やスキル、どのような人が向いているかを調べられるサイトです。年間のアクセス件数は2,000万件以上あります(2023年度の実績)。

主な機能は次のとおりです。

  • 職業検索: 気になる言葉や分野から職業を探せます
  • 自己診断ツール: 職業興味検査、価値観検査、職業適性テスト(Gテスト)、しごと能力プロフィール検索、ポータブルスキル見える化ツールで、適職を探せます
  • キャリア分析: データから自分の強みと弱みを分析し、就きたい職業と比べられます
  • 求人検索: ハローワークインターネットサービスと連携して、職業から求人を探せます

利用者の登録は必須ではありませんが、登録すると気になる職業と自己診断ツールの結果を保存でき、検査を受け直さずに結果を確かめられます。

自己診断ツールの結果は手順2で言葉にした強みと照らし合わせて使います。結果と自分の整理が食い違う場合は、どちらが正しいかを決めるより、食い違いの理由を考えると、自分の理解が深まります。

次の段階へ

自己分析で決めた強みと条件は次の段階で使います。

正社員を目指す方法の全体は次の記事にまとめています。

関連記事フリーターから正社員になるには?5つの方法を比べて、自分に合う始め方を選ぶ

よくある質問

アルバイトの経験しかなくても、自己分析はできますか?
できます。ジョブ・カードの職務経歴シートは、求職者が過去の職歴を時系列で書く様式で、アルバイトを除外する決まりはありません。任された仕事と工夫を書き出すことが、そのまま自己分析になります。
ジョブ・カードはお金がかかりますか?
ジョブ・カードは無料で利用できます。マイジョブ・カードのサイトにアカウントを登録するとオンラインで作成と保存ができ、ダウンロード版や紙で作ることもできます。
job tag では何ができますか?
500を超える職業について、仕事の内容、就く方法、求められる知識やスキルを調べられます。職業興味検査や職業適性テストなどの自己診断ツールもあり、ハローワークインターネットサービスと連携して求人を検索できます。

参考にした情報