第二新卒とは?いつまでを指すか、既卒との違い、転職の進め方と退職理由の伝え方

第二新卒とはどういう人を指すのか、いつまでが目安になるのかを整理し、新卒の3年以内離職率や企業が選考で重視する点を国の統計で示しました。転職の進め方と、面接での退職理由の伝え方もまとめています。

この記事のポイント

  • 第二新卒に法律で決まった定義はなく、一般に学校を卒業して就職し、おおむね3年以内に転職を考える人を指すことが多い言葉です
  • 就職後3年以内に離職した人の割合は、大卒で33.8%、高卒で37.9%です(2022年3月卒業者)
  • 初めて勤めた会社を辞めた理由は、労働時間・休日・休暇の条件が28.5%、人間関係が26.4%で多くなっています(2023年の調査)
目次
  1. 第二新卒とは
  2. いつまでが目安か
  3. 既卒との違い
  4. 3年以内に辞める人は少なくない
  5. 初めての会社を辞めた理由
  6. 企業は第二新卒の選考で何を見ているか
  7. 第二新卒の転職の進め方
  8. 1. 辞めたい理由を書き出す
  9. 2. 次の職場で譲れない条件を決める
  10. 3. 在職中に始めるか、辞めてから始めるかを決める
  11. 4. 相談先を決めて応募する
  12. 面接での退職理由の伝え方
  13. 例文:労働時間が理由の場合
  14. まとめ
  15. よくある質問
  16. 参考にした情報

新卒で入った会社を早く辞めた人、辞めようか迷っている人が、転職を考えるときによく目にするのが「第二新卒」という言葉です。この記事では第二新卒がどういう人を指すのかを整理し、統計をもとに転職の進め方と退職理由の伝え方をまとめます。

第二新卒とは

第二新卒は法律や国の統計で決まった定義を持つ言葉ではありません。一般には学校を卒業して就職し、おおむね3年以内に転職を考える人を指します。

使われ方には幅があります。調査によっては、いわゆる第二新卒者を「学卒未就職者や学卒後早期離職者」としており、卒業後に就職しなかった人も含めていました1。

いつまでが目安か

「おおむね3年以内」という目安には次のような背景があります。

  • 国の指針が、卒業後少なくとも3年間は新卒の採用枠に応募できるようにすることを企業に求めている
  • 国の調査で、「新規学卒者」を卒業後3年以内で新卒の採用枠で採用された人としている
  • 国は新卒の離職の状況を「就職後3年以内」の割合で公表している

卒業後3年を過ぎたら応募できなくなるという決まりはありません。3年を過ぎた場合は中途採用の求人に応募することになります。

既卒との違い

一般に、第二新卒は卒業後に一度就職した人、既卒は卒業後に正社員として就職していない人を指すことが多い言葉です。

3年以内に辞める人は少なくない

2022年3月に卒業して就職した人のうち、就職後3年以内に離職した人の割合は次のとおりです2。

学歴 3年以内の離職率
中学卒 54.1%
高校卒 37.9%
短大等卒 44.5%
大学卒 33.8%

(2022年3月卒業者。2026年9月24日に確認)

大卒でもおよそ3人に1人が3年以内に最初の職場を離れています。

初めての会社を辞めた理由

15〜34歳の労働者に、卒業後に初めて勤めた会社を辞めた理由を聞いた調査の結果は次のとおりです(3つまでの複数回答)3。

辞めた理由 割合
労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった 28.5%
人間関係がよくなかった 26.4%
賃金の条件がよくなかった 21.8%
仕事が自分に合わない 21.7%

(2023年10月時点の調査。2026年9月24日に確認)

勤めた期間が1年未満の人では「人間関係がよくなかった」、1年から10年未満の人では「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」が最も多くなっています。

同じ調査で、今の会社から「転職したいと思っている」と答えた15〜34歳の正社員は31.2%でした。転職を考えること自体は珍しいことではありません。

企業は第二新卒の選考で何を見ているか

同じ調査で、15〜34歳の正社員を採用した事業所に、選考で重視した点を聞いています(複数回答)。

重視した点 新規学卒者の採用 中途採用者の採用
職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神 79.3% 72.7%
コミュニケーション能力 74.8% 66.9%
マナー・社会常識 58.6% 58.1%
業務に役立つ職業経験・訓練経験 14.7% 42.3%

中途採用者の選考では新卒に比べて「業務に役立つ職業経験・訓練経験」を重視する事業所が多くなっています。一方で最も多いのは中途採用でも「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」でした。

第二新卒は職業経験が短い代わりに、社会人としての基本を一度身につけている点が新卒との違いです。面接では短い期間でも前の職場で何を経験し、何ができるようになったかを具体的に話せるようにしておくと、経験と意欲の両方を伝えられます。

第二新卒の転職の進め方

1. 辞めたい理由を書き出す

最初に、今の職場の何が合わないのかを書き出します。労働時間、人間関係、賃金、仕事の内容など、理由がどれに当たるかを分けます。

理由によっては転職ではなく部署の異動や上司への相談で解決できる場合もあります。転職で解決する理由かどうかをここで確かめます。

2. 次の職場で譲れない条件を決める

辞めたい理由を裏返すと、次の職場で確かめるべき条件になります。たとえば労働時間が理由なら、求人票の所定労働時間、休日の日数、残業の目安を比べます。

条件をすべて満たす求人は少ないので、譲れない条件を2〜3に絞ります。

3. 在職中に始めるか、辞めてから始めるかを決める

在職中に始めると、収入が途切れず、空白期間もできません。一方で面接の日程を合わせにくく、準備の時間も限られます。辞めてから始めると、時間は取れますが、期間が長くなるほど空白期間の説明が必要になります。

どちらがよいかは人によって違いますが、心身の不調で働き続けるのが難しい場合を除けば、在職中に準備を始めておくほうが、応募できる求人が多くなります。

4. 相談先を決めて応募する

1人で進めるほかに、次の窓口を使えます。

窓口 費用 特徴
わかものハローワーク 無料 正社員を目指す、おおむね35歳未満の人が対象。担当者による職業相談、応募書類の作成の支援、面接対策を受けられる
民間の職業紹介(転職支援サービス) 求職者は原則無料 そのサービスが扱う求人を紹介される。芸能家・モデルと、年収700万円を超える経営管理者などの職業を除き、求職者から手数料を受け取れない決まりがある

面接での退職理由の伝え方

第二新卒の面接では前の職場を短い期間で辞めた理由を必ずと言ってよいほど聞かれます。企業が知りたいのは同じ理由でまた辞めないかという点です。

次の3つの順に話すと、短くまとまります。

  1. 事実: 何が理由で辞めた(辞めたい)のか。1〜2文で言い切る
  2. 学んだこと: 前の職場で身についたこと、自分に合う働き方について分かったこと
  3. これから: 応募先を選んだ理由と、入社して何をしたいか

例文:労働時間が理由の場合

前職では飲食店の店長候補として働いていましたが、閉店後の作業が続き、休日も不定期でした。1年半働くなかで、お客様の要望を聞いて提案する仕事にやりがいを感じる一方、長く続けるには働く時間を整える必要があると考えました。御社は法人のお客様への提案が中心で、休日が決まっていると伺い、長く働きながら提案の力を伸ばしたいと考えて応募しました。

例文の職場や経験は一例です。自分の事実に置き換えて作ってください。答え方の組み立ては次の記事でも詳しく説明しています。

関連記事面接で「空白期間」「なぜフリーターだったのか」を聞かれたときの答え方

まとめ

  • 第二新卒に決まった定義はなく、一般に卒業後おおむね3年以内に転職を考える人を指します。範囲は企業ごとに違うため、求人の応募資格で確かめます
  • 就職後3年以内に離職した人は、大卒で33.8%、高卒で37.9%です(2022年3月卒業者)
  • 中途採用の選考では職業経験も見られますが、最も重視されていたのは働く意欲でした
  • 転職は、辞めたい理由を書き出し、次の職場で譲れない条件を決めてから始めます
  • 面接での退職理由は、事実、学んだこと、これからの順に話し、次の職場を選んだ理由につなげます

注釈

  1. 労働政策研究・研修機構「第二新卒者の採用実態調査」(2005年) ↩

  2. 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」 ↩

  3. 厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」 ↩

よくある質問

第二新卒は社会人何年目までですか?
法律で決まった定義はありません。一般には学校を卒業して就職し、おおむね3年以内に転職を考える人を指すことが多い言葉です。応募できるかどうかは企業ごとに違うため、求人の応募資格で確かめてください。
入社1年目で辞めると、転職で不利になりますか?
就職後3年以内に離職した人は2022年3月卒業者で大卒の33.8%、高卒の37.9%です。早く辞めた人が少ないわけではありません。ただし面接では辞めた理由を必ず聞かれるので、理由と、次の会社で何をしたいかを説明できるように準備しておく必要があります。
第二新卒と既卒は何が違いますか?
一般に、第二新卒は卒業後に一度就職した人、既卒は卒業後に正社員として就職していない人を指すことが多い言葉です。ただし、国の調査では勤務経験の有無を問わずに35歳未満の卒業者を「既卒者」としているなど、使われ方は調査や企業によって違います。

参考にした情報