未経験から正社員を目指すときの職種の選び方とは?職業別の求人倍率で「求人が多い仕事」を知る

フリーター・既卒が未経験から正社員を目指すときの職種の選び方を整理しました。職業別の有効求人倍率(2026年7月)と、続けられるかどうかの2つの軸で選びます。

この記事のポイント

  • 2026年7月の正社員の有効求人倍率は1.00倍で、求人と求職者がほぼ同数です
  • 職業によって倍率の差が大きく、一般事務は0.28倍、介護サービスは3.47倍、建設・採掘は5.65倍です(パートを除く常用、2026年7月)
  • 職種は、求人の多さ、続けられる条件、身につく技能の3つの軸で選ぶと、比べやすくなります
目次
  1. 全体の状況:正社員の求人倍率は1.00倍
  2. 職業別に見ると差が大きい
  3. 職業の大分類
  4. 未経験から応募しやすい職種の例
  5. 職種を選ぶ3つの軸
  6. 軸1:求人の多さ
  7. 軸2:続けられる条件
  8. 軸3:身につく技能
  9. 候補を2〜3に絞る
  10. よくある質問
  11. 参考にした情報

未経験から正社員を目指すとき、「どの職種に応募するか」で迷う人は多いです。この記事では職種を選ぶ材料として、職業ごとの求人の多さを国の統計で示し、選ぶときの3つの軸を整理します。

全体の状況:正社員の求人倍率は1.00倍

2026年7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は1.00倍でした。新規求人倍率は2.10倍です1。

有効求人倍率はハローワークで受け付けている求人の数を求職者の数で割った値です。正社員で1.00倍ということは、正社員の求人と、正社員を希望する求職者が、全国でほぼ同じ数だという意味です。

職業別に見ると差が大きい

同じ2026年7月の、職業別の有効求人倍率(パートを除く常用、原数値)を見ます2。全職業の平均は1.16倍ですが、職業によって差が大きくなっています。

職業の大分類

職業(大分類) 有効求人倍率
保安職業従事者 6.61倍
建設・採掘従事者 5.65倍
サービス職業従事者 2.32倍
輸送・機械運転従事者 2.26倍
販売従事者 2.05倍
専門的・技術的職業従事者 1.85倍
生産工程従事者 1.75倍
農林漁業従事者 1.07倍
管理的職業従事者 0.95倍
運搬・清掃・包装等従事者 0.68倍
事務従事者 0.37倍
職業計 1.16倍

(2026年7月、パートを除く常用、原数値。2026年9月18日に確認)

未経験から応募しやすい職種の例

大分類の中から未経験から応募しやすい職種を抜き出すと、次のようになります。

職種(中分類) 有効求人倍率
建設躯体工事従事者 8.62倍
土木作業従事者 7.32倍
建築・土木・測量技術者 6.65倍
機械整備・修理従事者 4.34倍
電気工事従事者 3.70倍
介護サービス職業従事者 3.47倍
生活衛生サービス職業従事者 2.99倍
自動車運転従事者 2.77倍
社会福祉専門職業従事者 2.70倍
営業職業従事者 2.20倍
商品販売従事者 1.91倍
飲食物調理従事者 1.83倍
接客・給仕職業従事者 1.63倍
情報処理・通信技術者 1.50倍
運搬従事者 1.04倍
清掃従事者 0.92倍
一般事務従事者 0.28倍

(2026年7月、パートを除く常用、原数値。2026年9月18日に確認)

数字から読み取れるのは次の2点です。

  • 建設、介護、運転、販売、飲食は、求職者より求人が多い状態です。求人の数だけで見れば応募先を見つけやすい職種だと言えます
  • 一般事務は求職者1人に対して求人が0.28件です。応募が集まりやすく、未経験からの採用は他の職種より難しくなります

倍率が高い職種は人が集まりにくい理由がある場合もあります。倍率は「求人の多さ」を示すだけで、働きやすさや続けやすさを示すものではありません。

職種を選ぶ3つの軸

求人の多さだけで職種を決めると、入社後に続かないことがあります。次の3つの軸を合わせて考えます。

軸 見るもの 調べ方
1. 求人の多さ その職種の有効求人倍率、地域の求人数 上の表、ハローワークインターネットサービス
2. 続けられる条件 勤務時間、休日、体力、人との関わり方 自己分析で整理した条件と、求人票
3. 身につく技能 経験を重ねると、次の仕事につながるか job tag の職業情報

軸1:求人の多さ

上の表で、倍率が1倍を上回る職種から候補を出します。地域によって求人の数は違うため、ハローワークインターネットサービスで、住んでいる地域の求人を職種ごとに検索して確かめます。

軸2:続けられる条件

自己分析で整理した「働くうえで大事にすること」と照らし合わせます。たとえば夜間の勤務が難しい人は、シフトの時間帯を求人票で確かめます。体力に不安がある人は、立ち仕事か、重い物を運ぶかを仕事の内容から読み取ります。条件の整理がまだの人は自己分析の記事を先に読んでください。

軸3:身につく技能

未経験から入る仕事では数年後にどんな技能が身につくかも見ておきます。厚生労働省が運営する「job tag(職業情報提供サイト)」では500を超える職業について、仕事の内容、就く方法、求められる知識やスキルを調べられます。候補の職種を job tag で調べ、資格や免許が必要か、経験を重ねると任される仕事がどう変わるかを確かめます。

候補を2〜3に絞る

3つの軸で見て、候補を2〜3の職種に絞ります。1つに絞ると、その職種の求人が少ない地域では応募先が足りなくなります。反対に、多すぎると書類と面接の準備が分散します。

絞った職種ごとに、次のことを確かめて応募に進みます。

  1. ハローワークインターネットサービスで、地域の求人数と条件を見る
  2. 求人票の「必要な経験・資格」に、未経験可と書かれているかを見る
  3. 資格や訓練が必要な職種なら、職業訓練(求職者支援制度)で先に身につける方法を検討する

職業訓練の制度と、正社員を目指す方法の全体は次の記事にまとめています。

関連記事フリーターから正社員になるには?5つの方法を比べて、自分に合う始め方を選ぶ

注釈

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」 ↩

  2. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)参考統計表」 ↩

よくある質問

有効求人倍率とは何ですか?
ハローワークで受け付けている求人の数を求職者の数で割った値です。1倍を上回ると、求職者1人に対して求人が1件より多い状態です。ハローワーク以外の求人は含まれません。
事務職を目指すのは難しいですか?
2026年7月の一般事務従事者の有効求人倍率は0.28倍で、求職者1人に対して求人が0.28件です(パートを除く常用)。全職業の1.16倍と比べて求人が少ない職種だと言えます。
求人倍率が高い職種を選べば、就職しやすいですか?
倍率が高い職種は求職者に対して求人が多い状態です。ただし未経験で応募できる求人の割合や、働く条件は倍率からは分かりません。求人票と仕事の内容を確かめたうえで選ぶ必要があります。

参考にした情報